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乳歯は大事です
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7〜8年前、私が勤務していた歯科医院に、小学校の歯科検診日に検診を受けられなかった子供たちが、何人かやってきました。
その中の一人のお口を見て愕然としました。小学1年生ぐらいの女の子でしたが、下のこどもの奥歯が1本だけしかないのです。おまけに1本残っている右下の第2乳臼歯も神経に達するような大きな虫歯の穴があいていました。これではほとんど食事はできません。子どもたちと一緒にいらしていた先生に、『この子は一人だけ給食を食べるのが遅いでしょう?』とおたずねすると、やはりそのようでした。
先生には、『この子には、給食を食べるのが遅いからといって、おこったり、せかさないでください。1本しか食べる歯がなくて、その歯も虫歯で食べ物がつまると痛くて食べれないはずです。』と申し上げました。
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この子どものように、虫歯ができても放置され、ぼろぼろになって抜くだけという状態になっている子どもは稀でしょう。
でも、 どうせ乳歯は永久歯に生えかわるんだから、と思っていらっしゃいませんか。
永久歯は乳歯の代わりにはなりません。
乳歯を抜くと、抜いていないところよりも、その下の永久歯は早く萌えてきます。
でも、 早く萌えてきたとしても、ただ歯茎から顔を出しているだけです。
もとの乳歯のように、かみ合っていません。
乳歯の奥歯が、その後の永久歯(小臼歯=小さい奥歯)と交代する時期は、だいたい10才前後から始まって、12才頃に上下の永久歯がかみ合ってきます。
それ以前は前歯(犬歯は含みません)の交換時期です。6才頃から始まり、9才頃うまくかみ合うようになります。
7才前後には、6才臼歯(=第1大臼歯、大きな大人の歯)が、かみ合っているころです。しかし子どもたちは、交換時期で前歯がなく、あるべき乳歯の奥歯もないということです。あるいは、幼稚園の時から虫歯で穴があき、歯医者で銀やプラスチックをつめて、そこがまた感染し、神経は腐って、歯根は溶けてなくなり、歯茎に膿をためてかわいそうになっていたりします。これでは良く噛むことはできません。
乳歯は永久歯に萌え代わります。でも、それは適切な時期に、いい状態で萌え代わってくれるようにサポートしてあげる必要があるのです
。
乳歯を大切にしましょう。
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虫歯の治療
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虫歯の治療をするときは、歯に金具をしてゴムをかけます(=ラバーダム)。第2乳臼歯(=大きい方のこどもの奥歯)は、プラスチック(=レジン)が詰めてありますが、歯の手前側半分も、奥側も再び虫歯が発生しています。レジンを削り取って、虫歯に感染した歯を取り除くと、両側に大きな穴があきました。慎重に虫歯を削り取っていくのは、かなり時間もかかりますが、ラバーダムをしていれば、口の中で水が溢れることもないし、だ液の中のばい菌が歯につくこともないので安心です。
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